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九州のおもな分水界を描画する

公開: 2021年02月03日, 更新: 2023年04月11日 by ちずぞう

英彦山から鹿児島の分水界をざっくりトレース。岳滅鬼峠(がくめきとうげ)の近くから九重連山まで大分は県を二分する。熊本は分水嶺のむこう(太平洋)側に押し出しがち。鹿児島は、水が錦江湾に流れるか否かという線を引いた。

火山地形の分水界を認識するのはむずかしい

陸自の POI あたりから久住高原を経て阿蘇のカルデラ裾まで、分水の尾根を追うのが面倒(何度か谷へ落ちた)。その名が分水嶺であることを示唆する POI のような目安も乏しい。また POI の付近は、東西方向の崩平山(くえのひらやま)断層群を分水界が南北に縦断。

色別標高図:  

1993(平成5)年8月の豪雨で鹿児島市は大水害を被ったが、甲突川の流域は思いのほか広くない印象。源流は POI の南東。
大隅半島の北部は姶良カルデラの東縁そのまま。POI (おおのがらだけ)の非対称な尾根はホルンフェルスとのこと。
鹿屋市のシラス台地は起伏に乏しい印象だが、よくよく見ると海自の POI は片勾配で、西端と東端では10m以上も標高差がある。
なお小林市の西端、吉都線に沿って小さな川がつながっているように見える POI があるが、近代の人工的な疏水だろう。地理院地図の「自分で作る色別標高図」を対照して線を引いた。

小林市の分水界

河川ごとに分水界を描いたら更にいろいろと見えてくるだろうが、筑後川の日田より上流域の広さが目立つはず。

こちらも参照:

※2021年8月追記:まとめました=日本の主要な分水界のマップ

最新記事=大和川水系の分水界を描く (2023年06月06日)
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