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川内川の流域と分水界を描く

公開日: 2021年9月14日

川内川(せんだいがわ)は、熊本県、宮崎県と鹿児島県を流れる延長 137.0 km、流域面積約 1,573 km² の九州では筑後川に次ぐ大河。その分水界をざっくりトレースして流域の概念を可視化してみた。
※こういうのは画像で少なからずあるが、データ化に意味があると思うので作っている。QGIS などでの加工も可能になるので。

意外と河口近くまで左右両岸から集水している印象。人吉の盆地と背中合わせ、加久藤のカルデラ縁あたりはやはりエッジのない地形で線引きがむずかしかった。また3県の境界はあちこちで谷に落ちているという不思議。源流は白髪岳の西面。
伊佐市内で川内川は河道が付け替えられている箇所が多い。60年代の画像と見比べるとよくわかる。

川内川流域はたびたび洪水に襲われているが、シラスの土地ゆえか治水を目的とするダムは鶴田ダムと清浦ダムがある程度。
長崎堤防は土木遺産。形状は鋸の歯型、江戸時代のもので 300 ha の水田ができたとのこと(参照=土木学会)。
平年の鹿児島市の年間降水量は 2,434.7 mm、阿久根市で 2,236.7 mm だが、全国の中で際立って多いというわけでもない。流域のアメダス雨量計は7か所(青色の CircleMarker、このうち「えびの」と「紫尾山」は高所なので大きな数字が出やすい)。

明治34年測図昭和10年部分修正5万図「大口」参謀本部 Stanford Digital Repository の一部

鹿児島県菱刈周辺

こちらも参照=九州のおもな分水界を描画する降水量の平年値について