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荒川水系と三面川水系の分水界を地図に描く

公開日: 2025年7月6日

山形県南西部と新潟県北部を流れる荒川は一級水系、国土交通省による と幹川流路延長は 73 km で流域面積は 1,150 km²、荒ぶる川に名は由来するとのこと。その北隣は二級水系の三面川 (みおもてがわ) で 新潟県による (PDF) と幹川流路延長約 50 km、流域面積 677 km²。これらの分水界をわかりやすくトレース

いずれも朝日連峰に源を発する。飯豊・朝日というと登山の世界では玄人好みの山地。

越後米沢街道の十三峠も紫色で示した (人工改変で昔時とは少し違うところもある)。分水界にある宇津峠がもっとも峻険であろうことは容易に想像できる。空気や水に触れると膨張する性質のスメクタイトにより旧宇津トンネルが早々に放棄されたところでもある。
現代の国道113号は小国道路と鷹ノ巣道路が事業中、完成したら羽越の往来は便利になる。
日本海東北自動車道は朝日まほろばIC~あつみ温泉ICの間が事業中 (道の駅と高速道路、SAとPA一覧マップ)。

JR米坂線は2022年8月3日に発生した大雨災害の影響で今泉駅~坂町駅間が不通のまま、先行きは不透明。

次は大正2年測図昭和6年要部修正5万図「塩野町」Stanford Digital Repository から

舘腰村に柳生戸 (やなぎうど) という廃村がある。昭和56年に全戸が移転したとのこと。江戸時代、柳生戸街道は村上市小揚と小国町荒沢を結ぶ交易ルート (塩の道) として往来が盛んだったようだ。
こうした廃村については「村影弥太郎の集落紀行」が詳しい。

三面川右支の分水界に虚空蔵山がある。コレ で調べると31件ヒットする。虚空蔵とは無限の智恵と慈悲を持った菩薩らしい。
左支の門前川右岸に鋳物師 (イモジ) という集落がある。同様に調べると37件ヒットする。鋳物を生産する職人が集団で拠点を構えていたことに由来するとされるらしい。
いずれも全国に散在する既視感ある山名・地名。

昭和42 (1967) 年の羽越水害のほか、2022年8月にも豪雨により関川村湯沢温泉や村上市小岩内で深刻な被害があった。
荒川水系、小国町にある赤芝峡狭窄部の上は求心状の盆地で内水氾濫が起きやすいのだろう、伝承碑がある。その赤芝峡の北側、勘倉峰の山地は奇特な地形になっていて興味深い (とくに沖庭神社の周辺)。

両水系の東隣は最上川水系。
以下も参照を

メモ: 資さんうどん相模大野店8月8日オープン予定