総貯水量 1 億 m3 以上の巨大ダムが国内に49基ある。
1位は徳山ダム、2位は奥只見ダム、3位は田子倉ダム。なお新丸山ダムは事業中。渡良瀬遊水地はダムではないが加えた。
冒頭の写真は19位の 。高さ 156 m の堤体を目の前で見ると、さすがに迫力がある。今月(2022年6月)撮影。
1959年に崩壊し400名以上の死者が出たフランスのマルパッセダムの事故を受け、同じアーチ式の の堤高は当初案の 175 m から 155 m に変更されたとのこと。もし当初案のとおり建設されたなら貯水量はもっと大きかっただろうし、満水位標高は 1,000 m を超え沢渡も水没していたかも知れない(上高地に至る国道158号の件 も参照を)。
堤高は視覚的に分かりやすいが貯水量を認識するのは難しい。水深が浅いか深いかは周囲の地形を見るだけで判断できないし、過去の地図を見てみないと想像も及ばない。北海道にある (朱鞠内湖)は湛水面積が日本最大の人造湖だが、戦前の古い地形図を見ると水没したのは起伏に乏しい大学演習林だったらしく、浅いようだ。現在も湖の周囲に北海道大学研究林との註記がある。
参謀本部大正11年測図昭和8年鉄道補入5万図「添牛内」Stanford Digital Repository から
当サイトのバナーに使っている次の写真は宮ヶ瀬のダム湖。こちらは2018年5月の撮影(高所恐怖症なので天端には決して行かない)
おまけ。宮ヶ瀬の副ダムである石小屋ダムは意匠に優れジオラマっぽくてカワイイのであった。今月(2022年6月)撮影
奈川渡や宮ヶ瀬は谷が深い。「堤高100メートル以上の巨大ダム」および「宮ヶ瀬ダム完成前の地形図」も参照を。
国内すべてのダム一覧マップは、Map of Japanese Dams - Japan Commission on Large Dams を。
私は農業地帯の田舎で生まれた。ヒバリが垂直上昇し川にはフナやハヤが棲みホタルも舞う環境で、マムシやムカデを踏み潰しハチに刺されヒルに血を吸われ川で泳ぎ潜りツクシを採りタケノコを掘るなどして育った。この出自は地図や地形を読むときなど大いに人生の役に立っている。あとは中洲産業大学で学んだ(これはウソ)。
東京周辺で生まれ育った人の中には自然や地方に関し無知すぎる人物が少なからずいて、その放言にビックリすることが時々ある。
しかしそんな私でも横浜に住んで四半世紀を経た現在ではカエルやトカゲさえもさわることができなくなってしまった。
もしもマムシなんかに遭遇したら「キャーッ!」と悲鳴をあげて逃げるかもしれない(カワイイおじさん)