奈良の五條と和歌山の新宮を結ぼうとして未成に終わった旧国鉄の五新線については、ネット上にたくさん情報がある。
土砂災害・河川災害の常襲地域である十津川を縦貫しようとしたのだから、現代の感覚からすれば酔狂な計画。建設を諦めたのは英断だったのでは? もし新宮まで開通させていたら、JR西日本にとって重荷となったに違いない。
しかしながら、一部を一般道や駐車場に転用したり、土木遺産に選定されたり、大阪大学が天辻トンネルを にリユースしているのは救いだと思う。
今さら五新線について書くものなどないが、トレースだけ加えてみる。
は未着工なので想像(ループは R=340m で描いた)。各隧道の線形も、およそのもの。
※現地へ探索に出かけ事故に遭っても私は責任を負いません
栃木県那須の放棄された 、山梨県早川町の埋没していく 、静岡県水窪の意義を失った 、鹿児島県桜島の北岳山頂直下まで通そうとしてガリーにズタズタにされた などなど、失敗例はたくさん。縮小傾向にある国としてインフラ整備のありかたを考えると、失敗の歴史に学ぶところは多々あるのだろう。
コチラも参照:北海道の美幸線など、未成の広浜鉄道今福線、廃止された鉄道路線と駅のマップ、土木遺産一覧マップ