カーナビは、常に進行方向を上向きにするか、常に北を上向きにするか、設定を選べるようになっている。
前者の場合、進行方向の方位角を得てマップを回転させる、という理屈だと思う。
次のマップは北をゼロとして1秒ごとに6度ずつ右へ回す。時計と同じ。
※良い子のみなさんは分かると思いますが東京は世界の中心じゃありません。
地理上のこういうアイデアや発想は子供のほうが柔軟で豊富だろう。思考のコペルニクス的転回はいろいろできると思う(大人になったら頭が固くなってトリビア的な知識の収集に走りがち)。
俗に方向感覚と呼ばれるものは頭の中のコンパスだと私は思っている。自分のコレを信じたいのとアナログ人間なのとでカーナビを導入することを長らく拒んでいた。今は、知らない土地へ行くときナビを使う(しかし Google Maps も含め全幅の信頼はおかない)。
「地図で方位角を計算」も参照を。
地理院地図の次のような誤りを 2月に指摘した のだが
宮崎県の「失筈岳」が「矢筈岳」に、「網の瀬川」が「綱の瀬川」に、近いうちにそれぞれ正しく修正されるはず。
地理院の地図は歴史と伝統ゆえの瑕疵もあるが、大切な公共財でもあるのだから明白な誤字ならば 国土地理院へフィードバック を送ってもよいと思う。なお当然だが構造物等の線形や地形描画の修正は時間がかかる(豊橋鉄道の線形の誤りを指摘し修正されたことがある)。好んで間違い探しをしているわけではなく、気づいてしまっただけだ。「注記とフォントの件」も参照を。
※7/14追記、矢筈岳が修正されたことを確認。
※8/05追記、綱の瀬川が修正されたことを確認。更新情報で具体的に表明されるわけではなくサラリと直される。
余談。
かつて三宅島が噴火したときだっただろうか、南風に乗って横浜まで硫黄臭が漂ったことがあった。
先週は横浜の自宅で何度も轟音が聞こえた。どうやら自衛隊による富士の総合火力演習の音が西寄りの風に乗って届いたようだ。
もしも富士や箱根が噴火したら、風向き次第で起こりうることが想像できると思った。
「一所懸命」という言葉が好きではない、と以前も書いた。
命を懸ける、などという局面は人生のうち1回か2回あるかどうかだと思う。そんなシチュエーションは、闘病か戦争くらいしか思い浮かばない。そういう当事者の方々に失礼な気がするから、乱用しないほうが良いと思っている。
少なくとも私は「命懸けで」何かをやったなんて経験は一度もないし、同様に「必死」という言葉もまず使わない(サボリ癖はある)
「自由」という言葉も軽々しく使わない。自由を突き詰めたら、それは孤独だと私は考えている。これも前に書いたが、老いとともに確信するようになってきた。ある程度の「しがらみ」や「枠」の中で生きているほうが結局は幸福なのだろう。この言葉はまた「責任」という言葉にリンクしやすい怖さも今はあると思う。