トップ » ブログ » 大野川水系の分水界を地図にえがく

大野川水系の分水界を地図にえがく

公開: 2024年01月11日
更新: 2024年01月11日

九州で4番目に長い (筑後川、川内川、球磨川に次ぐ) 大野川の水系をざっくりトレース。といっても五ヶ瀬川や大分川はすでにデータがあるので、少し辿ってつなげただけ。

マップ概観

その水系、国土交通省 によると幹川の流路延長は 107 km、流域面積は約 1,465 km² とのこと。宮崎県高千穂町の北部を包含しているのは意外だった。
北は大分川、南は五ヶ瀬川の流域と隣接、西部は阿蘇の火砕流原で傾斜がほぼ一定。竹田の市街地より上流は穿入蛇行が激しい。

♪ 春高楼の花の宴 めぐる盃かげさして~ (by 滝廉太郎)

近代日本の名曲は竹田から

豊後大野市に、大分県央飛行場のところなどまるで水平に切ったような、海抜 220 ~ 240 m でフラットな台地がいくつもある。河成段丘が発達しているのと同時に、阿蘇の子孫が残っているといったおおざっぱな理解で構わないだろうか。その東側の安山岩質は大野火山岩類というものだろうか?

阿蘇は名水が有名だが、西麓にも竹田湧水群などがある。

緒方川の多連アーチ石橋群は土木遺産に選ばれている。いかにも大分らしい明治から大正時代のもの。いっぽう旧明治橋は1902年竣工、現存する道路用鋼鈑桁橋としては国内2番目に古い橋。石橋が多数を占めていた大分県で、なぜ鋼橋となったかは謎らしい。
旧清川町の奥岳川には出会橋と轟橋という石造のアーチ橋もある。
石仏といえば臼杵が有名だが、この流域も犬飼や菅尾や緒方にある。
こうした石の文化は分水界を越えた宮崎県北部も同じだと思う。

目を皿のようにして読むと小さな小さなトンネルが各所にある。その程度の土被りなら切ればいいのに...という感じの物件が大分には多いが、近代に切土として拡幅したところも多そうだ。
阿蘇カルデラ外輪山の難所、滝室坂をトンネル (4,834 m、勾配 4 %) で抜ける工事が進んでいる。Aso1 と Aso2 の間および Aso3 と Aso4 の間が脆弱地質らしい (一般社団法人九州地方計画協会)。
この中九州横断道路は犬飼ICから東九州道の大分宮河内ICの間も事業化が近い。

滝室坂の少し南に豊肥本線の坂の上トンネル (2,283 m、勾配 25 ‰、1928 (昭和3) 年竣工) がある。建設当時は「第二の丹那工事か」と気遣われたらしいが、2012 (平成24) 年7月の豪雨により路盤浸食、レール流出や崩落などボコボコにやられていた。同年7月12日のアメダス竹田の降水量は 251.0 mm を記録。

滝室坂道路の少し北、農林水産省の大蘇ダムは地中への水の浸透が激しいことで問題になった。火砕流原に堤高 69.9 m は大き過ぎたのだろうか? 漏れている水が玉来川のどこへ伏流しているか知らないが、下流に大分県が治水のために建設した流水型の玉来ダムが2022年に竣工したのは、微妙なマッチポンプ感というか滑稽を感じる。

大分ならでは、△原 (~ばる、はる) 地名が多い。△津留 (~つる) 地名も多いが、同音でも宮崎や鹿児島では△水流の字が多い。

鶴崎いまむかし

明治36年測図昭和2年修正の参謀本部・陸地測量部5万図「大分」から一部、Stanford Digital Repository

5万図、別府から一部

大野川と乙津川、あみだくじみたいになっている。現在は河道改修と埋め立てで元の海岸線も認識することはむずかしい。地図には真摯に説明責任を果たす義理はない (何を言っているのか)
鶴崎駅の南に愛媛街道の注記がある。現在でも国道197号は起点が高知市で終点が大分市、豊後水道がいわゆる海上国道。

以下も参照を

【クイズ】次の写真は1月上旬の夕刻、富士山を方位角およそマイナス 120 度、約 130 キロメートルの距離から見たものです

夕暮れの富士山

どこから撮影したものでしょうか?
答は このツール から探してみてください。

最新記事: 位置情報 Geolocation API の実装 (2024年04月23日)
japonyol.net