幹川流路延長 268 km は全国3位、流域面積 14,330 km² は2位という大河。
分水界をトレースしてみると、たしかに広大
増毛町に、絵に描いたような がある。信砂川の上流が石狩川の支流である恵岱別川に奪い取られた形になっている。その 5 km あまり東にも明快な河川作用の地形。
雨竜川の上流域、朱鞠内が食い込む格好。雨竜川は盆地と狭窄の繰り返しで南流、東隣の天塩川は北流で、ベクトルが正反対。
留萌川と分かれる美葉牛峠の標高が約 103 m、天塩川と分かれる塩狩峠の標高が約 258 m などと分水の壁が低いところもあるので、地図をぱっと見た感じでは認識しにくい。また同じ流域内でも美瑛と上富良野の間に低い分水の丘があったりする。この点で十勝は分かりやすい。
なお雨竜第一ダムのところは元来の分水界が士別市と幌加内町の境界線となっているはずだが、現状にしたがい土堰堤に線を引いた。
こうして俯瞰すると、神居古潭は要所なのだと思わされる。妹背牛町あたりから下流は旧河道と河跡湖がたくさん。
富良野盆地の東縁 NNE から SSW の明瞭な線は麓郷断層というのですねぇ。
昭和6年の陸地測量部2万5千図 (Stanford Digital Repository) 旭川から一部
当時の石狩川はずいぶん自由に流れていたようだ。現代の感覚ではありえない注記もみられる。
近文と神楽の台地は河岸段丘らしい。
北海道の大分水嶺を描くマップ ですでに記したが、千歳の付近は分水界が不明瞭。
千葉県の匝瑳市 (そうさし) や兵庫県の宍粟市 (しそうし) の読みをなかなか覚えられないのだが、私にとって位置を覚えられない都市の代表格が旭川市。縁もゆかりも訪問歴もないところというのは記憶域に入ってこないものだが、今回これを書いたことで覚えた (はず)
札幌周辺の住宅は軒並み基礎が高いが、単に積雪対策と断熱が理由なのかな? 石狩平野は泥炭地域で軟弱層だから、という理由もあるのだろうか?
思い返すと、北海道を訪れたのは15年ほど前の当別が最後だ。歳月が経つのは早い。
とても魅力的な土地なのだけれど、もはや北海道に行く機会はないかもしれない。