妻氏の実家の近くには、こんな素敵なところがある
イグアスの滝っていうんですけど (妻氏の姪氏が今月撮影)。実家の近くといっても 80 km ほどあるが、南米の感覚では近い。
最奥に Garganta del Diablo、悪魔の喉笛と呼ばれる最大の滝がある。
約30年前に私が訪れた時と変わってないな......と一瞬うかつにも思ってしまったが、よく考えると変わってないはずがない。
リルやガリーなどと違って滝の浸食ないし侵食は段違いに速いはず。ましてや世界最大の滝が30年前と同じわけがない。
私の頭の中の時間軸が自己中心的で風景写真の既成概念が邪魔している......と再認識した一枚であった。
IUGS (International Commission on Geoheritage) によると第四紀完新世、ゴンドワナ大陸が分裂した際に生まれた玄武岩の露頭を伴いテクトニクスにも関わるらしい。regressive fluvial erosion、退行性河川侵食が上流に向け進んでいると。
こういう物件を実際に見てしまうと、滝の概念やスケール感といったものがイカレてしまう (今なおイカレたまま)
なおポルトガル語、スペイン語、グアラニー語でそれぞれ Iguaçu, Iguazú, Yguazú と表記が揺れる。
河川や山岳は日々刻々と変化している、私たちはその繊細な変化に気づかないだけなのだろうと思う。
ところで撮影地点は右岸ブラジル領だが、移住するならパラグアイは良いと思う (どうぞ自己責任で)
ニッポンの滝は繊細なワビサビで観賞用、という風情がある。
地質次第で変化が速いものや遅いものがあるのだろうと思う。侵食で最も後退しているのは立山の称名滝でしょうかね?