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サンサンと120時間の降水量

公開日: 2024年8月31日

8月26日正午から8月31日正午まで、おもに Shanshan に起因する5日間120時間の降水量 (29日正午を境に前72と後48を合算)。
200 mm を超えた観測地点240ヶ所と軌跡を示す。気圧は最低で 935 hPa だった

草はえるレベルを超えてカビはえるレベルの長時間にわたる雨量と湿度だった。
熱低となっても降り続くだろうが、個人的なメモとして 気象庁 による json と csv のデータを残す (すぐ忘れるので)。

その挙動は各専門機関の予想を裏切り続けたが、結果としてこの軌跡 (始点は台風となった位置から) は奇特とは言えない気がする。
もし自分が当事者ならば未来の予報円を描くのは勇気の要ることだろうと思った (外れたからといって当局を責めるのは筋が違う)。

上記は恣意的に区切った記録なので相対的に比較するものはない。なお主要地点の降水量平年値は

アメダス No.87346 えびの高原は標高 1,150 m (気象庁の公表、だが現実は 1,175 m だと思う) に位置することも考慮しないといけないだろうと思う。箱根と同じでスキャンダラスな値を出しやすいからメディアも好んで引用しがち。東に日向灘を見おろす鰐塚山や尾鈴山の山頂にも仮にアメダスがあったとしたら、もっと大きな数値が出たのではなかろうか?
また軌跡から遠く離れた静岡県はじめ東海地方の過大な雨量は示唆的。派生降水帯とでもいうか何というか。

※ひとえにアメダスといっても私の手元のデータでは四要素観測所 (雨量、気温、風向風速、日照時間) が688ヶ所、雨量だけの観測所が370ヶ所。現地気圧と更正気圧いずれも発表している気象官署は約150地点。空白域に思いを致すのも大事だと思う。
※No.87346 えびの高原は令和5年3月23日まで名称が「えびの」だった。しかし、えびの市の中心部にあるアメダスは No.87301 加久藤 (標高 228 m) で紛らわしかった。住民等へより正確に伝わるよう改称された。

ガルシア=マルケスは、その小説『百年の孤独』で

La lluvia que estremecia a Macondo duro cuatro años, once meses y dos días

マコンドに4年11ケ月と2日も雨を降らせ続けたから凄いと思う (その想像力が)
既成概念をくつがえす現象もあり得る、という意味で。

ついでに「20の気象レーダー配置」および「日本の主要な分水嶺、主要河川の分水界を描くマップ」もどうぞ。