2021年8月に、中部横断自動車道の開通と計画 を書いた。
それから2年あまり経った先月下旬、山梨県と長野県はそれぞれ都市計画原案の住民説明会を開催し、図面を公表した。当然ながら両県とも、図面は参考図であること、航空写真を基に作成したこと、今後の詳細設計等により変更となる可能性があることを但し書きで明記している。
フリーハンドで原案図面をざっくりトレースしてみたのが次の地図
出典: 山梨県/中部横断自動車道(長坂~八千穂)都市計画に関する説明会情報 および 佐久都市計画道路の変更(原案)に係る説明会について/長野県
計画諸元では2車線ではなく4車線となっている。山梨県側はトンネルが清里の県境近くにひとつだけで、ほとんど嵩上式ないし地表式になっている。長野県側は橋梁が22号まで、トンネルは上り線が8号、下り線が9号まで明記してある。
海抜 1,400 m あまりの最高点付近は明かりで野辺山IC (仮称) が設けられるが、その前後はトンネルも多用する設計になっている (出典の長野県説明会資料 分割3)。野辺山宇宙電波観測所や高原野菜の生産などに配意したものだろうか。
勾配は山梨側も長野側も 4 % の設計。80 km/h の標準かな?
参考までに中央道の最高標高点は富士見町落合付近の 1,015 m、だが中央道は古いので勾配 5.9 % などという箇所もある。
杣添川に架ける4号橋梁は下り線が 781.5 m、上り線は 790.5 m という長大なもの (資料 分割4)。いま山北町の新東名高速で建設中の河内川橋が 771 m なので、これより長い。寒冷地ゆえ路面凍結などへの対策も必要でコストもかかるのだろうと思う。
八ヶ岳の東麓崩壊による岩屑が堆積しているとされる松原湖のあたりも、鉄道のように右岸へ迂回することなく国道141号へアクセスが容易な左岸をとっている。明かりではなく、海尻から八那池の地籍までトンネルの設計 (資料 分割7と8)。土被りは最大で 60 m 程度か。

上の写真、八ヶ岳の右 (東) 側の森林がないところが野辺山。
公共工事のなかでも、こうした大きな事業は当然ながら賛成意見もあれば反対意見も出てくる。
とくにこの地域の気質からして、かなり揉めるのではなかろうか。事業化まで時間を要するだろうし土地の収用も難航するのでは?
また個人的には、長野県の中でも北信、中信や南信に比べ東信というのは魅力に乏しい地域なので、たとえこの道が開通したとしても走ることはないと思う (しかもおそらくその頃には高齢者マークになっている)。建設の是非についても私は意見をもたない。