信濃川の流域と分水界を描く

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published: 2021-12-20, updated: 2022-07-01 by Campo Salado

全長約 367 km のうち、信濃川と呼ばれる新潟県の部分が約 153 km、千曲川と呼ばれる長野県の部分は約 214 km とのこと。河川法の呼称は信濃川。この流域をざっくりトレースしたが、黒姫山から野尻湖にかけてハッキリしない。頸城丘陵もあいまいなところがある。

El Bosque

流域面積約 11,900 km²、洪水調節を目的に含むダムもプロットした(いずれも小規模)。青色 circleMarker はアメダス。県が設置する雨量計(例=長野県河川砂防情報ステーションあるいは新潟県河川防災情報システム*)もあるがアメダスほどには認知されていないと思う。
長野市周辺の河床勾配が緩く、また中野市との境界付近の立ヶ花が Bottleneck。

長野市の降水量平年値は 965.1 mm、松本市は 1045.1 mm で、一般に少雨だと言われる。しかしアメダス上高地の雨量計(かつては大正池の左岸にあったが現在は河童橋に近い右岸にある)は 2020 年に年間雨量 3167.5 mm を記録している。かなり多い。
いかに都市部と山間部で天候が異なるかを端的に示していると思う。里は降ってなくても山は降る。

私は若いころ 4 季にわたり上高地に住み込んだので、感覚的に分かっているつもり(穂高連峰は、そうそう眺められない)。梓川に水害が多いのは、ごもっとも。堆砂が多いのも当然としか思えない。高瀬川も実はかなり雨量が多いのではなかろうか? 森林限界を超えた稜線はさらに異次元(山小屋で 1 か月間バイトしたこともあるので。嵐のとき稲妻が水平に走ったりする)。

もしも「雪解け水量」みたいな規矩があったならば、この流域は相当量にのぼる気がする。
新潟は地すべり地形が密に分布しているが、とくに破間川流域のスケールの大きさが目立つ。

信州には伝承や観天望気がいろいろある。科学的なデータなどを根拠としない土着的なものだが、農村などではこれが活きている(代掻き馬や、松本平から乗鞍が見えたら明日は晴れ、といった種類のもの)。これを軽んじてはいけないと思う。紐付けたら科学と合致するものが多いのではないかと私は思っている。お天道様と一緒に生きてきたお年寄りの話は、傾聴すべきものがたくさんあると思う。
同じ風景でも人により見方・見え方がまったく異なるというのは、しばしば感じられること(重要)。

むかし槍ヶ岳の穂先に登ったとき、そこを分水嶺だと勘違いした。こういう分水界の概念があらかじめ頭に入っておれば、信州での生活も少し違ったものとなったに違いない。生活や文化の境界でもあるので。
上記の分水界は、日本の主要な分水界のマップ にも書き込んだ。

ところで中央省庁のお仕事は

防衛省・自衛隊が第一義的に守るのは「国」であって、国民を守ることは「主たる任務」ではない。災害派遣や地震防災派遣は「従たる任務」というのが法令上の位置づけ。

災害から国民を守ることを任務としているのは気象庁ではなく内閣府。国家行政組織のややこしさよ。
国民目線からすると、気象庁は情報とデータの提供に徹し、格上の内閣府が一元的に指示や勧告を発出するほうが理解しやすいと思う。

余談。若い方はご存じないと思うが

知恵蔵

この書名をパロってるだけですからね。どうでもいいけど(もともと小学校高学年から一般向けのサイトのつもりです)。

娘氏が高校生の時に使っていた高等地図帳(二宮書店、2013(平成25)年)を見ていたら

高等地図帳2013

嵐おそるべし。
*http://doboku-bousai.pref.niigata.jp/kasen/

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