Japonyol » ブログ » 北陸新幹線、敦賀と新大阪間の駅とルート案

北陸新幹線、敦賀と新大阪間の駅とルート案

公開日: 2024年8月22日

さきに JRTT 鉄道・運輸機構 がルート案を公表したが、そのおおざっぱなルート図をおおざっぱにトレースした。わずかな橙色が明かり区間、他はすべてトンネル #北陸新幹線 #敦賀新大阪

もちろん精密正確なものではない。案にすぎない。

京都盆地の桂川案 (緑)、南北案 (赤)、東西案 (青) いずれにしても巨椋池の干拓地をトンネルでもぐる。
JRTT の資料では向日市から久御山町にかけて赤と緑がずらして描いてあるのでここでもずらしたが、実は重複で単に雑な絵を描いたのか、縦断勾配の違いから平面線形も異なるのか? 緑のケースは駅が地下約 50 m と深くなるが赤は浅い。

日本地下水学会 によると

京都盆地では,扇状地性堆積物である上部洪積層に主として不圧地下水が,大阪層群に被圧地下水が賦存する (日本の地下水、宮島、p.558)

さらに堀池、1994によると

「伏見」も豊富な水が伏流していることで「伏水」と書かれた時代があった...
伏見には「立石井戸」「毛利橋井戸」「御堂前井戸」などの名水が共同井戸として使用された。いずれも深さ 15 m 前後の不圧地下水を利用しており、深井戸による被圧地下水への転換で現在では使われていない

日本の名水百選にも選ばれている御香水井戸は長らく枯れていたが1982年に 150 m の井戸が掘られ復元されたものらしい。また酒造について「1960年代には深井戸による被圧地下水利用へと転換し、1980年には72本の酒造用深井戸が使用されている」ともある。
京都市営の地下鉄は東西線と烏丸線の2系統がすでにあり、私鉄の地下区間もあるが、水文のデータが用意されているのだろう (ただし「基本的に大深度地下の利用を想定」と書いてある)。京都盆地から新大阪まではすべて地下水を引き込まないシールドトンネルを用いるようだ。敦賀から丹波を経て京の盆地に出るまでの山地を貫くのは「山岳トンネル」とされているが、NATM工法 (New Austrian Tunnelling Method) のことだろうと思う。

敦賀から見て最初のトンネルに入ってすぐ野坂断層を、次いで松屋と耳川断層を抜け、若狭町の明かりに出る前後で三方断層を突破するみたい。また小浜から右京区京北大野町に至る山岳トンネルが長大。
新大阪まで工期はおおむね25年程度とのこと。2017年に発表された当初予定より工期が長引いている。年内には京都市内の三択も決まって準備書が公表されるようだが、赤ルートになる気がする (根拠はない)

ところで土木学会WEB情報誌『from DOBOKU』に掲載された大成建設OB 太田資倫氏インタビュー を見た

当時そんな噂もあったんですよね、悪い山というと大成建設

黒部の高熱隧道、神居トンネルの膨張する蛇紋岩や福岡トンネルの異常な出水のことは知っていたが、そこに従事された方のお話は貴重。