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等々力球場の建て替え

公開: 2013年03月27日, 更新: 2023年04月11日 by ちずぞう

昨日の朝日新聞(横浜版)に以下の記事

川崎市は25日、老朽化した等々力球場を新球場に建て替えると発表...
センター122メートル、両翼100メートルの県内最大級の球場になる...
「外野の守備時にまぶしい」という声を受け、本塁の位置を北東側にする...

外野の守備を優先? これは、まったく筋違いの誤り。公認野球規則 1.04 には

本塁から投手板を経て二塁に向かう線は、東北東に向かっていることを理想とする

It is desirable that the line from home base through the pitchers plate to second base shall run East-Northeast.

これは、打者が投球を見やすいように、という配慮に拠るもので、本来的にベースボールのルールは打者優先になっている。
だが、川崎市の方針は、まったくこれを無視している。
本塁の位置を北東側にすると、今度は打者に西日が当たって「陽射しがまぶしい」という苦情が出るに決まっている。
バックネット裏のメインスタンドだって、きっと「観戦時にまぶしい」はずだ。
打者がサングラスをかけて打席に立てばよい、という問題ではない。投球が見づらいのは危険すぎる。>昨年の記事参照

近年、日本では「野球」がガラパゴス化しないよう国際化の方向に進んでいる。ルール面や運営面でもメジャーに倣っている。
それなのに、行政が管轄する球場は結局こうなるのか。
川崎市によると、学識者やスポーツ関係者、地域の代表者等で構成する「等々力緑地再編整備検討委員会」を設置し検討を進めてきたというが、軽率すぎる気がする。

Todoroki
川崎市:等々力硬式野球場整備計画(平成25年3月策定)より

ほかに意見する人がいなかったのだろうか。

※追記 新球場は2018年に完成し、収容人員は4,000人から9,300人に増えるとのこと。

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Japonyol