公認野球規則には次のように記してある。
1.04 本塁から投手板を経て二塁に向かう線は、東北東に向かっていることを理想とする
It is desirable that the line from home base through the pitchers plate to second base shall run East-Northeast.
これは、打者が投球を見やすいように、という配慮に拠るもの。夕方の陽射しが目に入ると打てないから。もともとベースボールのルールは打者に有利になっている、と以前にも書いた。
観客席はバックネット裏がメインだから「観客にとっての見やすさ」も関係しているかもしれない。ちなみに、球審は本塁をブラシで掃除する際「バックネット裏に尻を向けてはならない」という不文律がある (ピッチャーに尻を向ける)。
おもな球場の方角を見てみる。大リーグでは、概ね上記規定が考慮されている模様。
一方、日本では、打者よりも外野手の守備に配慮した球場が少なくないようだ。相模原や藤崎台で、打者や球審は、日没近い時間帯の投球が見づらいのではないか?
甲子園などは、駅へのアクセスが優先されているのかもしれない。
※追記: 2020年11月3日に ZOZO マリンスタジアムでおこなわれたロッテ vs. ソフトバンクの試合で、15時32分ごろから14分間にわたりゲームが中断した。ライトスタンド後方からの西陽の影響でボールがみづらくなったことによるが、これも球場の向きが悪いせいだ。
1.02 各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする
The objective of each team is to win by scoring more runs than the opponent.
この野球本来の (攻撃的な) 目的からすると、やはり東北東の方向が良い気がする。