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身近な治水

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まず最初に余談。石巻市立大川小学校の裁判の件。
知見を超えた自然災害の想定を教員に強いるのは無理がある。と、私も思う。
すべての裁判官に対し、ハーグ国際司法裁判所の裁判官と成り得る資質を備えよ、と強いるようなものではないのか?
そんな資質を備えた裁判官が我が国に何人いるか?
昨今の我が国の司法は、Common Sense を失いつつあるような気がしてならない。

本題。
3月9日に町田市や横浜市青葉区で大雨が降った。この影響で新横浜公園は水浸しとなり、一部公園施設は閉鎖された。
およそ50日を経たゴールデンウィーク直前、すべての復旧作業が完了していた。本日の景色

新横浜公園風景

池の水が全部抜けたら、お約束の甲羅干し(外来種。サッカーを見に行ったのかも)

亀

町田市上小山田の谷戸を源とする鶴見川は、緑区中山付近で恩田川が合流し、新横浜付近で大熊川と鳥山川が合流する。
もともと河床勾配が緩慢で氾濫しやすい河川で、新横浜公園の周辺(小机町や新羽町)はとくに地盤が低い。そのため「鶴見川流域総合治水対策」が策定されている。
新横浜公園は本来「鶴見川多目的遊水地」であり、その容量は390万m³に及ぶ。

昨年(2017年)10月に発生した台風21号による大雨でも、実際に遊水地として(公園は完璧に浸水し)機能していた。
鶴見川の右岸にある越流堤、氾濫の危険が迫るような水位の上昇があれば、相対的に低いこの堤防から水が遊水地に流れ込み、一時的に貯水して下流域の被害を予防する。
次の写真がソレ。奥には新しい首都高神奈川7号横浜北線。現代土木が揃い踏み。

新横浜公園越流堤

雨が止んで水位が平常に戻ると判断されてから、水門が開いて放水される。当然、旧に復するには時間がかかる。

鶴見川は、河口から第三京浜道路までが国交省の管理。その上流は神奈川県または東京都の管理。
川和遊水地(都筑区川和町、川和車両基地の地下)の容量は12万m³。
恩廻公園調節池(麻生区下麻生、町田市三輪町、青葉区寺家町。旧河道地下)の容量は11万m³。
ほかに恩田川にも遊水地を設ける計画がある。これが進捗しているのか分からないが、とにかく治水は進化している。

私など民間の一般市民は「レジャー・スポーツ」としての利用者に過ぎないが、これは二の次で、本来の新横浜公園は「市民の生命と財産を守る」治水施設だということを認識しておかないといけないと思う。
もちろん、日本全国に、こういう治水・防災施設がたくさんあるということも。
さらに、万が一の事態が起こったとしても、知見を超えた想定をしておかなければ責任を問われるおそれがある・・・そんな時代になってしまったことを、覚悟しなければならないらしい。