Japonyol » ブログ » グラフィックとしての地図

グラフィックとしての地図

公開日: 2020年3月2日

Stanford Digital Repository に収録されている参謀本部あるいは陸地測量部の古い地形図は

COPYRIGHT
This work has been identified as being free of known restrictions under copyright law, including all related and neighboring rights. You can copy, modify, distribute and perform the work, even for commercial purposes, all without asking permission.

という寛大なものが多いので、たいへんありがたい。
詳しい経緯は分からないが、戦時中の日本の軍事情報を米軍が収集したものなのだろう(旧日本軍にゆかりのあるところに掲載が集中しているし「極秘」などの押印があるものが多い。そもそも地図は高度な軍事情報でもある)。
20万分の1帝国図「東京」(大正3年製版 同8年鉄道補入改版)から、一部を切り取り

20万分の1帝国図「東京」

グラフィック的に、とても優れていると思う。大正時代の印刷技術は私も詳しく分からないが、ムダがなく美しい。
埋立地はないし、まだ鉄道路線も少なく、ノスタルジックな感傷さえ誘う。今では使用されていない質素な隷書体も美しい。額に入れて飾りたくなるような「絵」になっている(マニアじゃないから飾らないが)。
台場の存在意義も際立ってよく分かるし、当時はコハダが旨かったのだろうなどと想像をかきたてられる。