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北陸新幹線の金沢と敦賀間のルートを地図に描く

公開日: 2023年12月1日

北陸新幹線の金沢と敦賀間は、2024年3月16日に延伸開業する。
新幹線ルートは航空画像をトレースしたが、トンネルを正確に描画するのは無理なので少しズレがあるかもしれない。
* 2024年3月16日追記: 開業にともない微修正した。

マップ概観

鉄道運輸機構 による基本の仕様は、線路延長約 125 km (高崎起点で金沢駅が 345 km 430m、敦賀駅が 470 km 580 m)、最高設計速度は 260 km/h、最小曲線半径は基本 4,000 m、最急勾配が 26 ‰ となっている。

小松と加賀温泉の間は北陸本線ともども内陸側へ遠回りしている。柴山潟を埋め立てた干拓地の弱い地盤を避けているのだろう。木場潟西岸の新幹線高架橋脚は基礎が深いに違いない。
福井駅周辺に曲線半径 600 m という箇所が在来線に沿ってふたつあり、カント (Cant、左右のレールの高低差) も設けられるから実際に乗車したら車体が左右に傾くのを実感できるだろうと思う。
敦賀付近では、ラムサール条約に登録されている中池見湿地を回避し曲線半径 1,800 m で膨らんでいる。

在来の北陸本線は大聖寺駅を境として北がIRいしかわ鉄道に、南がハピラインふくいに移管される。同時に、IRいしかわ鉄道の松任駅~加賀笠間駅の間に西松任駅が開業する。2025年春にはハピラインふくい王子保駅~武生駅の間に新駅が開業する予定とのこと (* 追記、しきぶ駅に名称が決定)。

紅葉

土木構造物

今庄と敦賀の間は、いわずもがな隘路で難所だったところ。
新北陸トンネルが長大 (19,760 m、現在の北陸本線北陸トンネルは 13,870 m)。北陸新幹線既存の飯山トンネル (22,251 m、長野県飯山市~新潟県上越市) に次ぐ長さ。拝み勾配の設計で、高崎起点 460 km 付近が最高地点となるようだ。おそらく基本原則どおり自治体 (敦賀市と南越前町) の境界線 (≒分水界) 地下部分では?
鉄道運輸機構の線路縦断面図から一部

jrtt.go.jp から

敦賀側坑口ちかくに R=7,000 と R=8,000 の対向曲線があるが、上掲のマップは直線で引いている (事後修正する所存。国土地理院はもう Draft を用意しているはずだ)。
トンネルはさらに加賀トンネル (5,463 m)、第2福井トンネル (3,520 m) などがある。
主な橋は、手取川橋梁 (558 m)、九頭竜川橋梁 (414 m)、第2竹田川橋梁 (311 m) など。
最急勾配の 26 パーミルとは、最後の深山トンネルを出て敦賀駅へ下る大蔵から余座地区の高架部分らしい。敦賀駅の高架橋上の軌道面は地上 23 m とのこと。

施工中は、あわら市柿原などで地質の問題により難航していたように記憶している。

北陸本線は30年以上前に糸魚川から米原まで一度しか乗ったことがないが、やたら遠かったという記憶しかない。いま思えば石川と福井は魅力的なところがたくさんあるので、もっと寄り道すればよかった。
線形データは 全国鉄道路線図 から抜き出した。コンテンツを保有していると使い回しができて便利。* 私は鉄分ゼロである

余談

内閣支持率が低迷しているが、さもありなんという感想しかない。
株価は不釣り合いに高く企業の業績は良好だが、それと政治への信頼はリンクしていないし、するわけない。

法人税の基本税率は、昭和の末期で 43.3 % だった。段階的に引き下げられて現在は 23.2 % まで優遇されている (法人課税に関する基本的な資料 - 財務省)。
このロジックでいえば消費税率を下げることは可能だし、法人税率を元のように上げることも可能だろう。これらを実行し、削減と抑制を善しとするバブル崩壊後の囚われを捨て、会社員も公務員も等しく豊かになる思考方法へシフトして世帯の可処分所得を増やせば、支持率は上がるんじゃないの? 老害が支配する経団連などの財界団体は解体破壊しないとダメじゃないの? 知らんけど (骨太の放言)