関東1都6県のうち神奈川だけ水不足に陥りにくい。次の青い線は分水界、山梨県南東部に降る雨は神奈川へ流れる。
相模川の一連のダムは山梨からの水を受ける甕。
山中湖は相模川の源流、河口湖も相模川水系。
山梨県道志村には横浜水道の水源涵養林がある。
箱根町の水道はユニーク。
もともと出口のなかった西湖も今は河口湖への排水路があり、すると地下でつながっていると言われる精進湖も本栖湖も同じだろ、となるが本栖湖は暗渠で身延町の発電所へ放水し富士川へ流れる。地下のことは不明なので線引きしない。
富士の山体も分水の線を引くことは無理(というか意味がない)。
箱根芦ノ湖は湖尻水門から早川へ流れ小田原で相模湾へ注ぐが、深良水門からは疏水で静岡県裾野市へも流れる。だが線引きした。
御殿場の分水界を読むのはとてもむずかしい。およそ御殿場駅の北は鮎沢川(酒匂川)となって相模湾へ、駅の南は黄瀬川となって駿河湾へ流れる。御殿場ICの西側がもっとも低い(これより西、滝ヶ原駐屯地までの線引きは正確といえない。鮎沢川水系小山川と黄瀬川支流久保川の間をとった)。
山梨県甲州市の山間部、大菩薩嶺の北の多摩川源流一帯は、古くから東京の水道水源林。陸地測量部明治43年測図昭和4年要部修正5万図「丹波」Stanford Digital Repository から
都民も神奈川県民も、山梨県の山林から恩恵を受けている。しかし、あまり認識されていない気がする。
もっとも東京都は多摩川だけで自給できるわけがなく(現在は17%に過ぎない)、利根川と荒川水系に大きく依存し、さらに神奈川県や川崎市から毎年の協定により分水を受けているとのこと。
参考=県営水道の紹介(神奈川県)、横浜市の水源(横浜市)、川崎水道100年の歴史(川崎市上下水道局)、東京の水道水源(東京都水道局)ほか
こちらも参照を=横浜水道のルート