気象庁による雷活動度 (ナウキャスト) のタイルを示す。
「雷の観測と統計」によると、雷は宇都宮のような内陸部では夏に多く、金沢のような日本海側の地方では冬に多いらしい。
月別の落雷害は8月がもっとも多いそうだ
気象庁が運用する雷監視システムをライデン (LIDEN: Lightning Detection Network System) と呼び、全国30ヵ所の空港に設置された検知局が電磁波を受信しデータを収集しているとのこと。上記のマップでは雲放電は無視して対地放電 (いわゆる落雷) だけプロットする。データは気象庁の targetTimes_N3.json にあり、このページにアクセスした直近の時間のデータを反映する。
喜連川に住む人から「栃木の雷はすごいよ」と聞いたことがあるが、体験したいとは思わない。
個人的には燕山荘の窓の外を稲妻が水平に走ったのを見たくらいしか強烈なのは経験がない (雷は上から下へ落ちるもの、というそれまでの既成概念をあらためた)。
若い人に「昔はこんなに暑くなかったんだよ」と説明する場合、根拠となるデータを示さないと胡散くさくなる (オッサンという原罪を背負っているからなおさら)。
1983年 (15歳の私が剣道部で「水は飲むな」と言われ気合と根性でどうにかしていた時代) の、故郷にもっとも近い福岡県飯塚市の観測データを気象庁からダウンロードしてみた。ついでに横浜も。
41年前の7月、飯塚は次の表のとおり猛暑日 (35°C以上) は皆無で最低気温が20°C以下の日もある。
それが昨年の2023年7月は真夏日 (30°C以上) にならなかったのが延べ8日だけ、猛暑日が4日だった。20°Cを切った日がない
横浜にいたっては1983年7月の真夏日は下旬の7日間だけで猛暑日はゼロ、25°Cを下回らない熱帯夜は2日だけだった。
ところが昨年7月は真夏日にならなかったのが3日だけ、猛暑日が延べ6日、熱帯夜は18日もあった。
むろんこれだけでは根拠として不充分だが、気象庁が「猛暑日」や「熱中症」という用語を2007年から使い始め概念を変えたのが納得できるくらいには暑くなっていると思う (若い方はこういう客観的なデータを示し「昔とは違うっスよ」と体育会系の精神論大好き中高年に言えばいいと思う)。
田園地帯にある私の実家にはエアコンがなかった (そもそも必要としなかった) し、寝苦しかったような記憶もほとんどない。しかし現在の横浜では冷房がないと命取りになるし、気合と根性でどうにかなるほど昨今の天候は甘くない。局地的な豪雨やダウンバーストの発生もよく聞くようになった。いつ頃からか実家にもエアコンが設置されていた。
防災への取り組みもずいぶん進んできたと思う。個人的にはハザードマップなどに全幅の信頼を置くことはないが。
いっぽうで雷も増えているのかというと、そんな印象はない気がする。少なくとも横浜では。
(※ 読売の記事 では雷日数がとくに日本海側で増えているとされる)
大多数の人にとっては家庭や学校、職場で落とされる (ときに理不尽な) カミナリのほうがよほどイヤだろう。