全体に凹凸のコントラストに乏しくリニアメントが交錯する地形だから、中国地方は流域を認識しにくい。岡山と鳥取県境の花見山を源とする高梁川は幹川流路延長 111 km、広島県の一部も含む流域面積は 2,670 km² とのこと (国土交通省 による)。島根との県境と西側の江の川水系との分水界は中央分水嶺にもあたる。
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ポツンと出っ張っている荒戸山というのに気づいた。岡山県 によると
200万年以上前に噴火したと考えられる火山で、玄武岩の噴火口付近が準平原形成時に残丘として取り残されたものです。頂上付近には、5角か6角の柱状をした玄武岩が露出しています
中国地方には、それとは分からないくらいヒッソリと火山があるなぁ。ほかにもポツポツとニキビのように凸部があるが、玄武岩からなる残丘が多いみたい。
ところでトシをとるとニキビは出なくなるが、耳毛が出てくるのはナゼなのか。
東隣の旭川流域には蒜山の恩恵とおぼしき湯原温泉郷があるが、高梁川流域に鉱泉は乏しい。
また高梁市、新見市と真庭市にまたがる阿哲台はカルスト台地とのこと。ドリーネや鍾乳洞もいくつか。ほかにも石灰岩の台地らしきがモコモコしている。準平原や浸食小起伏面というのは読むのがむずかしい。
たいして読んでないが。
井原市に、高梁川水系の小田川と芦田川水系高屋川を隔てる谷中分水界がある。ひじょうにフラットで見極めが困難。
その優柔不断さは、まるで私のようだ。
記録的豪雨により倉敷市真備町で甚大な浸水被害が出たのは5年前の2018年7月。
分水の線をひいて流域を俯瞰すると、真備町の場合、支川の小田川が幹川の高梁川より相対的に小さく弱いがために背水影響を受けて内水氾濫を起こすのだろうという想像がしやすくなる。天井川もある。
次は国立国会図書館デジタルコレクション 内務省土木局編『直轄工事年報』(大正6年度, 内務省土木局, 大正8) から「高梁川平面図」の一部。小田川は柳井原を経て西高梁川を流れており、また東高梁川もあった
その後、大正14年修正参謀本部2万5千図 箭田 Stanford Digital Repository から一部。
柳井原は貯水池となり、東高梁川も堰き止められ水流がなく、西酒津から古水江の間は開削したものとみえる (元々河道だったかも)
いま小田川の合流地点を 4.6 km 下流へ付け替える工事が進んでいるけれども、つまり先祖返りだ。今年度 (2023年度) 末の完成を目指し工事が進んでいる → 国交省中国地整 真備緊急治水対策プロジェクト
* 追記、2024年3月23日に地理院地形図は更新された。
少雨の瀬戸内海沿岸にあって、倉敷の年間降水量平年値はわずか 1,042.2 mm と特に少ない。
日々の生活を営む水、農業用の水を確保することは死活問題であったはず。地図中に堤高 15 m 以上の狭義のダムを水色のサークルマーカーで示したが、15 m 以下の灌漑用ため池ないしアースダムは遥かに多くある。19世紀に築造されたものも多い。
岡山県では用水路への転落事故も多いが、根は同じで治水より利水が優越してきた歴史に理由があるのだろう。まれに豪雨に襲われるが、利水と治水の兼ね合いがきわめてむずかしい地域なのだろうとも思う。
水をめぐる右岸と左岸、上流と下流などといった対立と諍いは日本全国あちこちにあるし、この高梁川流域も同じはず。
水は、命を養いもすれば脅かしもする。
上掲の Polyline は 日本の主要な分水嶺分水界のマップ にも書き込んである。アメダス降水量と気温の一覧マップ も参照を。
今後インターネットは GPT が生成するコンテンツが増えていくだろうから、少しボケを配置して手書きをアピールしてみた (要らん)
子供が大きくなるのを見るのは、うちの子であれ、よその子であれ、微笑ましく嬉しいものだ。
だが、昨年から近所に避難しているウクライナの幼女が成長しランドセルを背負っている姿を見かけ、その刹那に不憫を感じた。
成長する姿に哀しみを覚えたのは初めてだ。子供の疎開とは、なんと不幸なことか。
彼女が母国へ戻ることができる日は、父親と再会できる日は、いつになるのだろう?
季節の透明感。白のアジサイには妖しさがある。
花は半開を看、酒は微酔に飲む、此の中に大いに佳趣あり
『菜根譚』から。若いうちは満開を好み泥酔しがちだが、齢を重ねると半開と微酔の佳さが分かる。
年中無休で吞み続ける秘訣は微酔にこそある (いま思いついた)