イスラム世界というのは、われわれにとって容易には理解しがたい。私は新疆とモロッコしか行ったことがないのでよく知らないけれど、皮膚感覚からしてダメだった。
イスラム教徒(ムスリム)は、どの国や地域に多いのか、またその各国の人口に占めるイスラム教徒の割合はどのくらいかを地図に示し、いま一度おさらい。
ホメイニ師、サダム・フセインやムバラク、カダフィといった(良くも悪しくも)カリスマ性のある人物が指導者の位置にあった時代のほうが、皮肉なことに、地域的な「バランス」という意味では安定していた。
90年代以降、欧米の「善かれと」する価値観や「Globalization」は異文化への思慮を欠いていた、そして結果的にイスラム世界には敷衍できない、という本質的な限界が見える気もする。