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朝鮮半島の開城と板門店

公開日: 2017年9月11日

韓国との国境に近い北朝鮮の開城(ケソン Kaesong)および板門店(パンムンジョム Panmunjeom)。
戦前、日本の陸地測量部が発行した5万分の1地形図(大正5年測圖昭和13年修正「開城」Stanford Digital Repository)。

大正5年測圖昭和13年修正「開城」

軍事境界線(MDL)上にあって南北が直に対峙する POI は分断の象徴。
非武装中立地帯(DMZ)付近に、北の対南工作・侵入用といわれる地下トンネル(いわゆる南侵トンネル)が少なくとも4本発見されており、うち POI が近くにある。

POI は、韓国の親北政権による太陽政策の賜物で、南北の歩み寄りの象徴だった。
韓国企業運営の工場が進出し、北は労働者を送り込み外貨を得ていた。
しかし2016年2月、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験を受け、韓国政府(朴槿恵政権)は、ここから北朝鮮へ流入する資金が兵器開発に流用されることを防ぐとして、工業団地の操業停止と韓国人を引き揚げた。
対する北朝鮮は反発、開城工業地区を軍事統制地域に指定し韓国側人員の全員追放と資産凍結を発表、板門店での南北間の連絡手段も断つと表明した。
結果的に現在は対立の象徴のようになっていて、現大統領の(親北)文在寅も今のところ放置。

追記:2020年6月16日、北朝鮮がケソンの POI を爆破。
北朝鮮マップも参照を。