岐阜県の下呂市。飛騨川と馬瀬川が成した貫通丘陵。
飛騨川の攻撃部(青)と、馬瀬川の攻撃部(緑)が相対し、分水界を成していた尾根(赤)を切断したと考えられている。
つまり、もともと両河川はもっと下流、現在の七宗ダム付近で合流していたということになる。
色別標高図:
金山地区から南へ、中宮地区から井尻地区にかけての谷底低地は、かつての馬瀬川の生育蛇行の流路跡地。
この旧流路は谷中分水界が形成されている。すなわち長洞谷が中宮にて分流し、かつての上流と下流の両方に傾斜している。
あまり他に見ない地形だが、遠い将来にそうなりかねない所が大井川中流域などには散見される。
参照:『建設技術者のための地形図読図入門』第3巻(鈴木隆介)