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巨大な土石流が生成した大野市の台地

公開日: 2017年4月18日
旧参謀本部「荒島岳」

三角点1040.2m の北面に半円を描く急斜面は、巨大崩壊の跡との説がある。
九頭竜川を堰き止め天然ダムを形成、それが決壊。
谷口の直ぐ上流で起こったため巨大な規模の土石流が発生し、台地を形成したという。
この福井県大野市、蕨生から塚原、新塚原に及ぶ地域は、現在はほぼ平坦な水田地帯であるものの、昔は多数の小丘が存在しデコボコしていたことが古い地形図でうかがえる。よって、この台地は通常の河岸段丘ではなく、巨大な土石流に因って出来たものだという。
JR越美北線の線路は、この台地の縁をキレイに辿っているが、これも理由のあることか。
古い5万分の1地形図、旧参謀本部「荒島岳」(明治43年測圖昭和5年要部修正測圖)の一部を載せる。

今は大野油坂道路が事業中で、この台地と崩壊跡地を横断することになる。ラジオボタンをいろいろポチポチしていただきたい。

参照:『建設技術者のための地形図読図入門』第3巻(鈴木隆介、古今書院)