地図蔵 ▷ 2012年までの記事「フジモリ批判 2.0」

フジモリ批判 2.0

(2007年6月28日)

★ もし仮に、金正日を信奉する全体主義思想の北朝鮮人が「二重国籍で日本国籍もあるから」といって参議院選挙に立候補し、組織票に恃んで当選したとしたら、どういう波紋を呼ぶか?

フジモリ氏が出馬表明 国民新党から参院選に (東京新聞)

★ こちらフジモリ元大統領は一昨年、「祖国のために働きたい」と言ってペルー大統領選出馬のため日本を去り、チリで拘束された。この件では、すでに思うところを書いた。

  私見フジモリ閣下劇場(2005年11月10日)

★ 国籍という点でも政治家という面でもグレーゾーンにいるこの人物を、これまた政界のグレーゾーンで徘徊している国民新党が立候補を要請するというだけですでに喜劇的だった。元ペルー大統領が日本人的な「義理」を感じる部分を持っているとすれば、それは河野洋平や曽野綾子など保守与党側に対してであって現状野党のカメさんではなかろうに・・・と思っていたが、どうやらそうでもなかったらしい。

亀井氏はマル秘元大統領を「サムライ」などと持ち上げる。確かに大使公邸人質事件の解決時にはフジモリ氏自身も防弾チョッキを着て銃を高々と掲げ、英雄よろしく振る舞った。その決断に賞賛が寄せられもした。

しかし?

『外交関係に関するウィーン条約』では、第22条2項に「接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する」とあり、同30条でも「外交官の個人的住居は、使節団の公館と同様の不可侵及び保護を享有する」となっている。・・・これは当時のペルーとそのフジモリ政権が負うべき当然の責務だったはず。

どこの国のどんな政権でも、国内の治安維持と安全の保障は当然の責務。トゥパク・アマル革命運動を抑圧していなかったのも、当然マークすべきその動きを事前に察知できなかったのも、公邸の襲撃・占拠を防ぐことができなかったのも、元をただせばすべて時のフジモリ政権の失策だろうと思う。結局は手前の内政失敗を手前で始末したにすぎない事件だったのだろうと思う。日本人の人質は「助けてもらった」のではなく、「要らぬ危険にさらされた」だけではないかと思う。

そして今回、「祖国のために働きたい」と言ったその祖国から刑事訴追されるや、渡りに船で「日本と世界のために働きたい」などと言って参院選立候補。ほかに蓄財など糾弾されている。それがサムライか?

国籍というのは個人の存在と尊厳に係るデリケートな部分ゆえ法的な強制力は乏しいにせよ、政に司ろうとするなら、これを濫用するべきではなかろうと思う。そして国民新党はあまりに思慮に欠け、ペルーとチリの両国を軽んじてはいないか?

先週に続きまして、元大統領閣下と国民新党に対し、僭越ながら、思いますところを忌憚なく申し述べさせていただきたく存じます。

concha de tu madre ムカつき度満点