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小千谷の地滑り

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新潟県の小千谷。西から東へ向かい信濃川が蛇行し攻撃するところ。
1970年(昭和45年)ここで地すべりが起こった。飯山線の線路は地すべり土塊にかからぬよう南へ曲げ、安定地盤内に建設しなおした。
旧参謀本部の5万分の1地形図「小千谷」(明治44年測圖昭和6年修正測圖)の一部を被せる。

透過:       色別標高図:  

1970年1月の地すべりにより崩壊したのは「高場山トンネル」(大正末期に建設、187m)。しかしこれは予知され、事故を未然に防いだ。
現行地形図に「内ヶ巻トンネル」の注記があるが、その西側のトンネルが同年11月に開通した「新高場山トンネル」となる。

高場山付近は西向きケスタ(Cuesta)地形。
旧隧道は、地質的には表土の下に15~20mの風化した砂岩・頁岩の互層があり、さらにその下に頁岩があり、地すべり面はほぼその境界を走っていたとのこと。
この周辺には、こうした地すべり地形が多数あり、今後も地すべりが発生するであろうという。

例年3~4月の融雪期に変状が進み、融雪期が終ると動きが止まるという経過をくり返していた。
また、信濃川の側刻に起因する(河川の流れが基部を刻み、不安定になった斜面が崩壊した)ともいわれる。

国鉄は、経営はザルだったが、半世紀前でも技術は高かったという証左か。
ところで Google Maps のラベル記載が、昔(地すべり前)の線路位置にほぼ合致しているというドンマイな状況。
ほかにJR奥羽線の赤岩~板谷間など、古いままの箇所がある。
国土地理院の地形図でさえ、暗渠や隧道の記載は意外に雑な箇所がある。
地図のアップデートというのは、本当にタイヘンだ。

参照:『建設技術者のための地形図読図入門』第4巻(鈴木隆介、古今書院)、「高場山トンネルの地すべりによる崩壊」(山田剛二・小橋澄治・草野国重、社団法人日本地すべり学会. pp. 11-24. )