千葉の災害の件

Home » Articles » 千葉の災害の件, published: 2019-09-17 (updated: 2019-09-17)

台風15号が過ぎて1週間が経ったというのに、千葉の状況は酷い。昨今の自然災害の中でも、初動の遅さが際立つ。

「防災」の主体は誰か? 明確な答えがあるのだろうか?
内閣か? 総務省消防庁か? 地方自治体か? 都道府県あるいは市町村か? 個人の責任か?
災害対策基本法には、国や都道府県、市町村、住民それぞれの責務が明記されている。けれど結局は他の「基本法」同様に理念や基本方針が先行していて、現実に追い付いていないところもある気がする。

日本の行政は、2001年(平成13年)の中央省庁再編を契機に、大きく変化した。
良くなった部分もあれば、悪化した部分もあると思う。
たとえば運輸省・建設省・北海道開発庁・国土庁を統合して「国土交通省」となった。国土地理院は国交省の「特別の機関」であり、「気象庁」や「海上保安庁」は国交省の「外局」だ(このへんはドラスティックに変わり過ぎた)。
「総理府」は「内閣府」に統合され、内閣官房の権限が相対的に増大した。
阪神淡路大震災を経て「防災」が本格的に行政マターとなったのも、このころだったと思う(各所に「危機管理監」などというポストをあてがった)。
こうした「縦割り行政」枠組みの巨大な変化から20年ちかく。未だ「防災」は過渡期なのかもしれないと(個人的には)思える。

行政機関の構造を理解するには、法的には「内閣府設置法」と「国家行政組織法」を読み込めば、ヒントは得られるように思う。
これらの改正沿革を丁寧に読めば、社会の成り行きと政治の動向が見え易い。
六法(憲法・刑法・商法・民法・刑訴法・民訴法)は、法曹の人々にとっては重要だが、Ordinary People の我々には、上記2法を知るほうが、日常生活に何かと役立つように思う。

防災は、米国の FEMA に倣え、省庁横断的な組織を作れ、といった意見も昔はあった。しかし現状ではカネもないし、実現しないだろう。
もともと総理府・内閣府の外局だった防衛庁は防衛省に昇格し、立法権限など有するようになった(安倍政権のやったこと)。
省(Ministry)に比べ、庁(Agency)の権限がいかに微弱であるかなど、知っておいて損はない。
未来のため、若い人たちには、我々の世代の過失を反面教師としてもらいたいものだ。

at Yokohama Stadium
ピックアップ@横浜スタジアム・スタンド下の駐車場