地図蔵 ▷ 2012年までの記事「読書(と政局)の秋」

読書(と政局)の秋

(2012年9月15日)

久しぶりに岩波など再読してみました。

首府の所在地としての東京は政治的都市で、大阪は経済的都市であり、東京は官僚的で、大阪は非官僚的であり、東京は実行的で、大阪は批評的であらねばならぬ

(三浦周行『大阪と堺』)

なるほど橋下新党はそうかもしれません。そうでもないのかもしれません。
橋下氏の弱点は、民主党と同じく「外交・安全保障」といわれます。
反対に強いのは、自民党の石破氏、林氏でしょうか。

改革の精神は必ずしも自由の精神ではない。なぜならば、改革の精神は、改革を欲しない民衆に対してそれを強制しようとするかも知れないからである

(J.S. ミル『自由論』)

文頭に「社会保障と税の一体」を載せても通りますね。増税已む無し、とは思いますけれど・・・
また現状維持を願う方にとって「日本維新の会」は煙たいかもしれません。

民衆というものはいつも政変を待ち望みながら、しかもそれを恐れている

(タキトゥス『年代記』)

「変化」イコール「改善」とは限りませんからね。悪くなった、ということもしばしばありました。

慣習であるが故にこれをなすという人は、何らの選択をも行なわない

(J.S. ミル『自由論』)

つまりこれは近年の政治の怠慢も指していると言えなくもないですかね。
組織においても「慣習」が足かせになる、ということもありますし。

世界は偉人たちの水準で生きることはできない

(フレイザー『金枝篇』)

というより、世界はわれわれ凡人たちの水準にあるということを政治家のセンセイがたに承知していただきたく存じます。

虚栄心は他人を鏡として使用し、利己心は他人を道具として使用する

(テンニエス『ゲマインシャフトとゲゼルシャフト』)

自民党の総裁選というのは、毎度のこと虚栄心と利己心の応酬。
似たような報道を、かれこれ30年以上見続けているような気がするのですが。

世にしたがへば、身くるし。したがはねば、狂せるにゝたり。

(鴨長明『方丈記』)

従っても身が苦しくなく、従わなくても穏やかでいられる、そんな国や社会などあり得ないでしょうが、日々是好日、人それぞれに、それぞれらしく、楽しかるべし。