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雑感(2011.2)

(2011年2月26日)

★必要に迫られ MLB の Official Rules を読んで、ちょっと考えた。

たとえば「併殺防止の目的で走者がピボット・マンの送球を妨害する行為は厳に禁止」とルールに定められているのに、メジャーでは現実に常に行われ黙認されている。明文化されていない不文律もたくさんある。

日本では、「はじめに法ありき」の大陸法が支配的。一方アメリカはコモン・ロー(英米法)の国。判例主義である。
この、「決まりごと」に対する本質的なスタンスの違いは、結構大きいのかもしれない。

いわずもがなベースボールはアメリカのスポーツなので、文書の「Rules」よりも審判の「Judge」が優越するのではなかろうか。
むかし日本のプロ野球の審判で、「オレがルールブックだ!」と言った人がいた。
アメリカの審判ならば言わないセリフだろうな、と思った。

少し前、マイナーリーグにスイッチピッチャーが現れた。右打者には右手で投げ、左打者には左手で投げた。が、スイッチヒッターと対するときに混乱が起きた(両者ともスイッチの応酬で埒が明かなくなった)。
この事実に対して、MLB はあっさりとオフィシャル・ルールを改正した(投手が左右どちらの手で投げるかを打者、走者や審判にあらかじめ明示する義務を負った)。
現実の前に柔軟に対応する英米法ならではの思想だと思う。
ついでに、打者に有利なのは、根源的に「野球は点を取るゲーム」との思想があるからだろう。