地図蔵 ▷ 2012年までの記事「男に期待するなかれ」

男に期待するなかれ

(2004年5月17日)

★ ある書店から質問の電話。その見知らぬ女性店員の声は若かった。
★ 「……国会で、成立して欲しくないですけど、◎△法案が通ってしまいそうですよね」 と言う。……あぁ、この子は書店員失格だな、と思いつつ話を聞き流した。
★ 若い女性によくある過ちだが、「私がこう考えるのだから相手も同じ考えに違いない」 「ええ、そうよ、きっとそうだわ」 と、自身を普遍化してしまっている。
★ 思想は自由、出版も自由なのだから、種々雑多の書物が本屋に並ぶ。買い手の人(客)も、十人十色いるもの。この書店員の娘に罪はないかもしれないが、売り手としての思慮もない。
★ 若い女性の多くは男に対してもそういう傾向が強い。「私がこう考えるのだから彼も同じに違いない」 「ええ、そうよ、きっとそうだわ」 と信じて疑わない。そして、しまいに性差の断絶に直面し 「男ってどうしてこうなのよ」 と憤る。
★ 「男の人ってどうして……」 は禁句だ。経験を積んだ女性は、これを言わない。その答えが 「なぜなら男だから。」 としか言いようがないと分かりきっているからだ(あきらめの境地に近い)。
★ 男と女は違う。違いすぎる。なのにまったく同じ水平でものごとを見ようとするからいけない。均等法以降、「肉体的差異以外は男女に違いはない」 と、(とくに頭の良い)女性が勘違いするようになったのではあるまいか?
★ 男女平等・均等はおおいにけっこう。でも、これは 「男女同質」 の意味でない。やはり男は精子であるから外に出る、女は卵子だから営巣能力がある。これが摂理だと思う。だから 「主夫」 より 「主婦」 のほうが理に適う(主婦は家庭の経営者であり、家庭経営は会社経営に勝るとも劣らぬ難事業・大事業だと私は思っている)。
★ ブランドのスーツを着て綺麗に化粧をし、颯爽と仕事をこなすキャリア・ウーマンを男の目で見て、素敵な女性だと思うことはまずない。私はときどき、若い母親が、その腕に抱いた赤ん坊に微笑みかけるその姿を見かけた刹那に――たとえ普段着・すっぴんでも――「美しいなあ……」 と感じることがある。