地図蔵 ▷ 2012年までの記事「開戦前夜」

開戦前夜

(2003年3月18日)

★ 米国ブッシュ大統領いわく
・「国連安保理は責任を果たさなかった」(意訳:安保理は我々の言うことを聞かなかった)
・「フセインが亡命を拒否すれば武力を行使する」(意訳:拒否しなくても一発見舞ってやる)
・「米国は自国の安全のために武力行使する主権を有する」(意訳:「安全」を「利益」と読み替える。が、他国については許さない)
・「米国はイラクの再建を支援する」(意訳:石油資源はいただく)
★ 国連憲章の原則は無視され(国際法はときに有名無実になる)、権威は落ちた。あとあと歴史的に危険なのでは…。
★ しかし、もっと性質が悪いのはスペインではないか。妙なタイミングで米英に追随し、幇間(たいこもち)よろしく表舞台に飛び出した。アスナール(José Maria Aznar)首相いわく、「スペインは優位な立場にあるべき国だ。歴史の片隅にいる国ではない」(ニューズウィーク)。これは、政治家として、一国の為政者としての資質を欠いた発言であると思う。いかにもスペイン人らしい高慢さが垣間見えるが、こんな名誉欲にかられた人物が国を退潮させた例は歴史に数多いはず(Repsol あたりの企業に何か吹き込まれたか)。
★ さて、ラゴス大統領・アルベアル外相・バルデス国連大使のチリ側。欧米大国と世論との板ばさみで苦しんだ。のらりくらりと優柔不断に立ち回ったが、チリの立場としては、正解だったかもしれない。
★ 日本。これを契機に有事法制論議が加速するか、はたまた、憲法の神学的論争を繰り返すか。