地図蔵 ▷ 2012年までの記事「百年の孤独」

百年の孤独

(2012年7月 1日)

原題『Cien Años de Soledad』を単純に直訳すれば『孤独の百年』ですが、あえて主従を逆転させ『百年の孤独』とした翻訳者(鼓直氏)ないし編集者の方のセンスが、あっぱれです。

100 años de soledad

このガルシア・マルケス(Gabriel García Márquez)の名著を久しぶりに再読しました。
何度読んでもおもしろく、何度読んでも混乱します。

新潮社から現在販売されている新版には家系図が収録されているようです。私の持っている初版(第48刷)にはありません。
この奇想天外で矛盾に満ちた名作を謎解きしたり理解の補助をするのは、ある意味ナンセンスではないかとも思うのですが、版元がやるのなら・・・と上記のような整理をしてみた次第です。タイムラインも地図も「おおよそ」の、概念的なものですが。

異状がないということ。何も起こらないということ。これが、この際限のない戦いのもっとも恐ろしい点だった。予感にも見放された孤独な彼は、死ぬまでつきまとわれそうな悪寒から逃れるために、マコンドに、さまざまな遠い思い出のなかに、最後の隠れ家を求めたのだった。(旧版 p.131)

Y la normalidad era precisamente lo más espantoso de aquella guerra infinita: que no pasaba nada. Solo, abandonado por los presagios, huyendo del frío que había de acompañarlo hasta la muerte, buscó un último refugio en Macondo, al calor de sus recuerdos más antiguos. (Edición: 1999, Plaza & Janés, p.204)

この物語の本質は、ラテンアメリカ人だけでなく、遍く通ずるものと思います。