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書を捨てよ、町へ出よう
★ ・・・と言ったのは寺山修司。
★ ずいぶん前から、アニメやビデオなどのヴァーチャル世界は犯罪を誘発する惧れがあるなどといわれます。しかし私は、古典的娯楽である映画や書物もまた本質的には同じではないかな? と思うようになりました。
★ 本能的に、あるいは先天的に感性の鋭い種類の人がいます。理屈や言葉より先に、鋭敏な感覚でものごとを捉えているような、たとえば芸術家(肌)のひと。こういう人達の中に、往々にして、社会性に欠ける人を見かけます。
★ おそらく「勘のするどさ」に似て、世のものごとを感覚的に看破してしまう、あるいは処世の為の世知辛い技術などに対して嫌悪を感じている、またはその持つ美意識と相容れない、といった按配。
★ 映像は、いわずもがな直截的に感覚を刺激するので感化され易い。そして、鋭敏な人は、本を読むだけでもその感性が動くのではないでしょうかね。「優れた記憶力は弱い判断力に結びやすい」というような意味の言葉を読んだ記憶がありますが、これも似たようなニュアンス。
★ そういった意味で、本をまったく読まないのはいけないけれど、読書のしすぎもまたイケナイと私は思っています(編集稼業のいう言葉じゃないな)。
★ ちなみに印刷業界では、「本は捨てるもの」と考える人が少なくありません。それは「無理解」などではなく、ある種の達観でしょう。私も35を過ぎたあたりから、めっきり本を買わなくなった(編集のくせに!)
★ ついでに、「本を出してみたい」「出版はひとつヒットすれば不労所得で遊べるのでは?」と思っている人が案外多いものです。が、実際には幻想で、本は売れるものではないです(おまけに、締め切りを守る人は、極めて少ないものです。とくに学者のかたがた)。
やっぱり本業のハナシはやめた。


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